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「アパレルを元気づけたい」人気マンガ連載の裏にある想い
- インタビュー
- はなうさ
- 元アパレル販売員であり、人気マンガブロガーのはなうささん。 アパレル販売員としての経験を面白おかしく(ときに青春チックに)描いたマンガは、一般の読者をはじめとして、アパレル業界関係者からも高い支持を集めています。2男の母としての家庭ネタも、思わず「あるある」と頷いてしまう面白さ。
育児マンガを描くつもりが…アパレルネタが大反響
アメブロを始めたのは、ほかのSNSでマンガを描いていたときに、担当の方から声をかけていただいたことがきっかけ。私自身、マタニティブルーがひどかった時代にアメブロの育児マンガなどを読ませていただいて、すごく救われた経験があったんです。それを思い出して、アメブロでも描けたらいいなと。
本当は育児マンガを描いていこうと思っていましたが、今ではアパレルの話が8〜9割、育児話が1割くらい。息抜きにアパレルの話を描いてみたら、逆にそっちの方が反響が大きくて、逆転しましたね(笑)
ネタが豊富にあったので、最初はドロドロした話を描いたらたくさん読んでもらえるんじゃないかっていう打算もあったんですけど(笑)、「読んでいて、大変だったけど(アパレル職が)すごく楽しかったのを思い出しました」っていうふうに言ってくださる読者さんがすごく多くて。
発信していくなかで、“大変だったけど楽しかった経験”を描き続けていきたいなと思うようになっていきました。
ただ私が店長になった時のエピソードを描いたしくじり店長誕生編だけは、自分自身の体験として、ドロドロした感情もリアルに描こうと思いました。あの当時は本当に辛かったので……。
包み隠さず描いた分、現役で(アパレルショップの)店長をされている方からの反響が凄かったですね。「いま私がこういう状況です」って。そんなこともあり、いまでは現役のアパレルの方や経験者の方をはじめとして多くの方に読んでいただいています。
「周りに面白い人たちがいるからこそ」描けるマンガ
ブログでマンガを描き始めたときは私もまだアパレルに携わっていたんですけど、ひと世代前の“カリスマ店員”などが人気を集めていた頃と比べて、「アパレルで働きたい」という若い子が減ってきたことは肌で感じていました。
なので、(マンガを描くことで)若い子が読んでちょっとでもアパレルの仕事に興味を持ってもらえたらという思いがありましたね。
描き始めたタイミングでちょうどコロナ禍になってしまって。普段通りの新卒研修ができなくなったり、企業面接が取りやめになったりという状況になったのですが、読者さんから「やっぱり“アパレルをやりたい”という気持ちに沿って素直に行動していこうと思いました」っていうDMをいただいたんですよ。
その後も、その読者さんからは「サブリーダーになりました」「店長になりました」と節目でご連絡をいただいて。そうしたお声をいただくのは、とっても嬉しかったですね。
最近気づいたのは、私のマンガって自分自身が頑張って面白くしているというよりも、周りに面白い人たちが集まってきているから成り立っているものなんだなって。アメブロで繋がったブロガーさんもそうですし、読者の皆さんからのコメントやDMもすごくセンスが良くて、そこからまた新しい刺激をもらっています。
ブログは「始めようと思った思いがすべて」
ブログを始めたときから変えていないルールが、「アパレルマンガは朝7時に更新」するということ。夜の方が比較的読まれやすいという統計は出ているんですけど、やっぱり大変な一日が終わったら早く寝てほしいんですよね。それよりも、朝のコーヒータイムや通勤時間に読んでもらうことで、読者の皆さんにとっての一日が少しでも笑いで始まれば嬉しいなと。
とはいえ私も毎日は更新できていないので、毎日ブログを更新している方って本当にすごいなと思います。描き続けていて自分がつまらなかったり、飽きてしまったりしたら本当にもう続かなくなりますから。
だから、これからブログを始めようとしている方にとってもある程度のルールは必要だと思うけれど、絶対的な高い目標は決めなくていいんじゃないかな。
私は週3の更新を目指していて、それ以上のことができたら自分を褒めるっていうところからスタートしています(笑)
始めようと思ったのなら、そこには絶対きっかけとなる思いがあったはずなので、まずはその思いを大切にして育んでいってほしいなと思います。ブログを続けるのも、その原動力がすべてだと思いますね。