サプライズを生む若手アートディレクターの仕事に迫る!

東京藝術大学で同級生だった宇佐美さんと武田さん。 現在ピグチームで活躍しているアートディレクターのお2人に、大学時代から現在に至る変化や、普段どのような考え方でお仕事をしているかお聞きしていきます!

執筆:坂本 晴香

  • 宇佐美 織絵
    東京藝術大学 デザイン学科卒業 2022年サイバーエージェント入社 1年間Amebaで商品ブランドに携わった後、ピグパーティへ。 現在はアイテムイラストを中心としたアートディレクターに従事。
  • 武田 栞奈
    東京藝術大学 デザイン学科卒業 2023年サイバーエージェント入社 ピグの新規事業開発にてアートディレクターに従事。

大学ではどんなことをしてた?

宇佐美さんの学生時代の作品
宇佐美さんの学生時代の作品

宇佐美:私は社会問題などを扱った作品を作ることが多かったです。けっこうシビアな問題に対し、それをどうポジティブに、ポップに伝えられるか?という部分を試行錯誤していました。


武田:可愛い世界観に落とし込むのが上手かったよね!織絵さんは立体もつくっていてすごかった!


宇佐美:テーマに合わせてアウトプット手法は変えてきたので、逆に表現手法にこれと言った強みはあまり自覚はなかったですね。思考を勉強してきたイメージです。



武田さんの学生時代の作品
武田さんの学生時代の作品

武田:私は織絵さんとは真逆に、自分自身の想っていることが伝わればいいなって気持ちで表現することが多かったです。自分の恋愛をテーマに本を作ったり(笑)。

表現手法は本などのグラフィックが多かったです。


ー2人ともコンセプトの考え方も違うし、表現手法は様々だったんですね。

でもさすが、グラフィックのクオリティが素晴らしいですね…!

今の2人の仕事を教えてください!

先輩アートディレクターと一緒にイラストのフィードバックをする宇佐美さん
先輩アートディレクターと一緒にイラストのフィードバックをする宇佐美さん

ー今年で9周年と運用の長いピグパーティですが、宇佐美さんはどんなお仕事をしていますか?


宇佐美:毎月出るガチャなどのシリーズテーマを決めたり、イラストレーターさんのイラストディレクションがメインです。クオリティアップのためイラストレーターさん向け勉強会などの取り組みもやっています!

まだアートディレクターとして日々精進中という感じです。



武田:私は織絵さんとは違って、ピグの新規事業にいます。世界観やベースの体験をつくるフェーズが一年前くらいからスタートし、それらを検証するための材料となるアートをつくったりしています。



ー同じピグだけど、運用と新規でそれぞれ仕事内容は全然違いますね!

正直、ピグでの仕事にギャップはあった?

宇佐美:私ははじめの1年間は別のチームにいて、そこから新しいチャレンジとしてピグに異動してきたのですが、ピグの最初の印象は”ゲーム”ってイメージがあって。馴染みがなかったのでちょっと身構えましたけど、ファッションは好きだったから気合いを持って挑みました!


武田:私は元々アメーバピグをやってたのもあり、自身から希望してピグに来ました。ただ、そこで自分がなにを表現できるのかは未知数でした。でも実際に働き始めて、意外と自分の武器である表現力が使えそうで安心しました。


宇佐美:でも、こんなにイラレ使うと思わなかった(笑)。


武田:確かに!ツールはまだ不安なところも多いかも。


宇佐美:藝大がもともと技術というより考え方を学ぶ事が多かったので、今思うと自分が大学にいた頃はツールの1割くらいの機能しか使ってなかったんだなと思いました(笑)。


ーツールを使いこなすのは大変ですよね。そういうのは学生時代にやっておいたほうがいいと感じました?


宇佐美:やっておいて損はないけど、やらなくても現場でおぼえられると思います!


武田:ツールももちろん大事だけど、まずはそのベースを学生時代に鍛えた方がいいのかも。思ったものをそのまま作れるような。


宇佐美:そうだね。学生時代はコンセプトワークができるようになるのが大事そう。


武田:確かに!それだ。

今の仕事でのこだわりを教えてください!

武田:学生の頃はおしゃれ!かわいい!を表現して自分の満足いくものを作ることが多かったですが、ピグに入ってユーザーさんが向こうにいることを感じ、イラスト1つ取っても視点誘導や体験などが計算されていることに気づいたんです。



武田:今は、すべてのイラストに”理由”がある状態を目指して、言語化を頑張っています!

けど、ある程度私らしさも必要なので、その塩梅を調整しながら日々アウトプットしています。


ー“私らしさ”とは例えばどんなこと?


武田:突飛なこととかいきなりやっちゃいます(笑)。例えば、浮くわけないものを浮かせたり。論理的な理由が無くても、直感的に「こういうのやったら面白くないですか?」っていう提案を心がけているんです。「またカンナやった(笑)」みたいにチームメンバーが笑ってくれることもよくあります!

宇佐美:私のいるピグパーティは、今は可愛いの幅を広げるフェーズなのかなと思っています。いろんなジャンルを作ることで、いろんなファンがついてきてくれる。アートディレクターとして多様性を意識してシリーズテーマなどを考えています。


ー2人ともピグの基礎を学びつつも、今までにない新しい表現やジャンルを意識しているんですね。

ずばり、これはサプライズを生めたと思うアウトプットが知りたいです!

宇佐美:これは社内イベントになるんですが、イラストレーター向け勉強会のグラフィック制作で、依頼はされてないけど運営メンバーに似せたピグを作ったらとても喜んでもらえました!


武田:分かる。私もピグの新年会用のくじ作るの楽しかった(笑)。みんな喜んでくれました!


宇佐美:チーム内でもアウトプットする機会がたくさんあるんです。ユーザーだけではなく、運営メンバーの活性化やサプライズも大事にしているチームだなと感じます。

武田:業務だと、“いろいろな価値観の人を受け入れられるサービスにしたい”という気持ちがあって。

最近サービス内に出てくるキャラクターのデザインを考えていたのですが、その際今までのピグであまりやらなかったようなビビッドな色の組み合わせや、新しい造形にチャレンジしたんです。


ーさっき織絵さんも「多様性を意識している」と言ってましたね。


武田:そうなんです!そしたら、チームメンバーから「これ新しいピグの姿かもね。」と議論が盛り上がって。自分的にもサービス的にも、新しいピグの目指すべき姿がチーム内で見えてきたことが、とてもサプライズを生めてるなと感じました!



ー2人とも新しい時代のピグを作るぞ!という気概が同じなんですね!


宇佐美:多様性を受け入れるプラットフォームとは?ってところが違うサービスに関わる2人でも共通認識になっているね。


武田:考えてることは同じなんだなって今すごい感動しました(笑)。

インタビューついでにプライベートの話で盛り上がる2人
インタビューついでにプライベートの話で盛り上がる2人

ーはじめはゲームなのかな?スキルが活かせるかな?と身構えたと言っていた2人も、話していくうちに”多様性を受け入れるコミュニケーションのためのプラットフォームをつくりたい”という意識が共通していることに気づき、話が盛り上がっていきました。


ー学生時代、コンセプトを大切に柔軟なアウトプットをしてきた2人だからこそ、新しいピグの体験づくりに挑戦できているんですね。ありがとうございました!!

  • 執筆坂本 晴香

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