PdMによる生成AIサービスが立ち上がるまで

AmebaLIFEで、プロダクトマネージャーをしております松岡と申します。 今回の記事では、AmebaブログのPdMがAmeba家事ラクAIというChatGPTを使った新プロダクトを0から立ち上げた際のストーリーを説明します。 PdMが新しいプロダクトを立ち上げることのできるAmebaブログの環境について、知っていただければ幸いです。

著者:松岡 啓介

  • 松岡 啓介
    2022年にサイバーエージェントに中途入社。 アフィリエイト機能AmebaPickでのプロダクトマネージャーを経て、Amebaブログ有料プランのグロースやAmeba家事ラクAI、生成AIを用いた業務改善にプロダクトマネージャーとして従事している。

主婦層の日常にイノベーションを

Amebaブログのプロダクトマネージャーとして、私は日々主婦層のユーザーの皆様の声に耳を傾けてきました。

多くの方は、家事や育児に追われる中で、自分の時間を持つことの難しさを感じていました。

また、ChatGPTなどの生成AIについて、「名前は知っているけど利用したことがない」割合が他の層に比べて多いことがわかりました。


そんな主婦層の皆様の

  • 家事に関わる負担をAIによって軽減できるのではないか?
  • 利用ハードルを限りなく低くすることで、主婦層の皆様でも気軽にAIで生活を豊かにすることができるのではないか?

という仮説を検証すべく、私たちは生成系AIを活用した新サービス「Ameba家事ラクAI」の開発に着手しました。


「Ameba家事ラクAI」とは、Amebaアプリ内で利用できるAIチャットサービスです。

現在はベータ版として、目的別に作成したAIキャラクターとのチャットでの会話をすることで、暮らしのヒントを提供してもらえます。

普段Amebaアプリでブログを書くことや読んだりする方がアプリを変えずにそのまま今晩の献立や料理の相談をすることができます。

各AIキャラクターの役割をはっきりさせるということや、主婦層の皆様が使いやすいUIにすることを意識して開発を進めていきました。

Amebaブログという強みを活かす

Amebaブログには、多くの主婦ユーザーが日々の生活の知恵を投稿しています。


料理のレシピ、掃除や片付けのコツ、子育ての悩みなど、様々なノウハウが蓄積されています。


私たちは、将来的にこのAmebaブログの膨大な知見とAIを組み合わせることで、「Ameba家事ラクAI」としてのサービスの幅が広がるのではないかと考えたのもAmebaアプリ内にベータ版を作成した意図の一つでもあります。


例えばレシピブログと献立との連携など、Amebaならではの財産との親和性が非常に高いと考えています。

ユーザー理解に基づくサービス設計

「Ameba家事ラクAI」の開発に当たって、私たちは主婦層を中心にAmebaのユーザー分析を徹底して行いました。


何人ものユーザーインタビューやアンケート、定量的なデータを用いてAIに対する漠然とした不安や日常生活での具体的な困りごとなど、リアルな声を収集することで、サービス設計の方向性が見えてきました。


この様に、多くのユーザーデータやノウハウが溜まっていることはAmebaで新規事業を立ち上げる大きな利点だと思っており、Amebaのプロダクトマネージャーであれば、0からサービスを立ち上げるまでの裁量があります。

Ameba家事ラクAIのイメージ

迅速なベータ版リリースを実現するための工夫

現状トレンドの波を受けやすい特徴のある生成系AIを活用したサービスは、スピード感を持って市場に投入することが求められます。


私たちは、最小限の機能に絞ることで、迅速なベータ版のリリースを目指しました。

プロジェクトや事業部に生成AIに関する有識者は当然少ない状態だったので、社内の関連部署や、先行して知見を持つ他部署との連携を密に行い、開発を加速させました。


また、セキュリティに関して不確実な部分が多いのも生成AIの特徴なので、リリース前の検証期間や脆弱性のチェックなどの期間を十分に設けることで、品質の担保にも努めました。

特にAIキャラクターとの会話の中で発生してしまうプロンプトインジェクションに関しても、影響を最小限にするよう、何度も検証を重ねました。

リリース後のPDCAサイクルと継続的改善

「Ameba家事ラクAI」は、リリース後も継続的な改善が欠かせません。


ユーザーアンケートやインタビューを通じて、フィードバックを収集し、PDCAサイクルを素早く回していきました。

AIへの質問の仕方や、回答の表示方法など、細かな調整を重ねることで、ユーザー体験の向上に努めています。

実際にユーザーの中では料理以外の相談をしてみたいという前向きな声や、使い方がわからない/AIは不安だというサービスのメイン要素として考えていた部分の指摘を頂いたので、Amebaブログ上で便利な使い方を発信したり、実際に使っている人に対して発信してもらう仕組みを作ったり、試行錯誤しながら改善を続けています。

私たちのプロジェクトの直近の目標は、より多くの主婦層の皆様に「Ameba家事ラクAI」を活用してもらうことです。サービスの認知度向上に向けた施策や、Amebaブログとの連携強化など、様々な取り組みを進めています。


このようにAmebaでは一人のプロダクトマネージャーが新規ビジネス戦略の立案からリリース、運用保守までを責任者として走りきれるような裁量を得る機会があります。

プロダクトマネージャーとして成長できるだけでなく、キャリアパスとして幅広い選択肢を持って歩むことができます。

AmebaLIFEのPMとして活躍しませんか?

AmebaLIFEでは年次問わず、新規のプロダクト開発に携わる機会があり、顧客と共にプロダクトを良くしていくカルチャーがあります。


「つくる、つむぐ、つづく、」をビジョンとして「人と情報をつむぎ、暮らしが豊かに育ちつづけるための機会をつくる」をミッションとし、これからも人々の暮らしを豊かにするサービスを提供し続けていきます。


Amebaではこのようなビジョンやミッションに共感をしていただけるプロダクトマネージャーの方を募集しております。

  • 著者松岡 啓介

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