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旅のブログを続けるワケはいつか家族で読み返すため

  • インタビュー
  • れみ

オフィシャルブログの前身は「親友との交換日記」

ブログを始めたのは、本当に些細なことがきっかけ。学生時代毎日のように会っていた親友が先に卒業・就職し、なかなか会えなくなることが寂しくて、二人で交換日記代わりに立ち上げたのが始まりでした。

もともと大学生の頃に恋愛バラエティ番組『あいのり』に出演していたのですが、そこでの先輩メンバーがブログをしていたのは知っていました。いざブログを始めてみたら、私も『あいのり』元メンバーということで、予想外にも多くの人に読んでもらえるようになったんです。


しばらくすると、親友は仕事が忙しくなり、ブログを続けるのが難しくなってきました。一方の私は当時、アフリカ縦断するなど世界中をバックパッカーで巡っていたのですが、その旅の様子を書籍化する話が出てきて。最終的には親友はブログを卒業し、私ひとりで続けていくことになりました。

就職後は私も表だった活動を控え、ブログを細々と続けているだけでしたが、結婚を機に退職。起業して旅メディア『LOVETABI』を立ち上げ、メディアの運営とトラベルライターとしての活動に踏み切りました。

旅をライフワークにできたのも、学生時代に始めたアメブロの存在が大きかったので、今ではブログは自分のルーツのひとつだと思っています。

「旅情報より私自身の発信を求められているのかなって」

しばらくはブログから離れ、メディアの運営に専念していた時期もありましたが、数年前にブログを再開しました。そのきっかけは、自身の海外移住についての記録を残そうと考えたこと。そこでまずは去年の夏、海外移住の前章とも言える“家族での一周旅行”から、学生時代ぶりに本格的な更新を再開したんです。



始めてみて気づいたのは、このブログでは旅のルポよりもプライベートな内容の方が断然反応がいいということ。もちろん旅情報に興味がある人もたくさんいると思いますが、『あいのり』きっかけで読者になってくださった方も多いので、情報力というよりは主体的なメッセージを求められているのかなと。だから今はできるだけ、自分の身に起きた出来事や感じた気持ちを書くようにしていますね。

実は私、自分自身をブログのいち読者であるとも思っていて。のちのち家族でブログを読み返したときに、「このときこんなことがあったね」というふうに思い出せるような記録にしたいんです。世界一周の章を終え、次は海外移住の章。今度は移住先のドバイの魅力をベースに、子育てのことや移住生活のことを発信していきたいと思っています。

ブログほど自由な表現場所はない

いまって発信方法をいろいろと選べる時代ですけど、ブログと他のSNSを比べて何が違うかって聞かれたら、やっぱり自由度だと思うんですよ。他のSNSでは文字数も写真枚数も制限されているのに比べ、ブログはどれだけ写真や文章を載せてもいいし、もちろん載せなくてもいいし(笑)

私も他のSNS中心に旅の様子を発信していた時期があったんですけど、写真メインだと「もっと詳しく知りたい」という声も結構多かったんですね。その点、自分の好きなように書けて自分の財産にもなるブログは貴重な場所だなと思います。


「何を書けばいいの?」って思うかもしれないけど、別にありのままをさらけ出す必要もないのかなと。“理想の自分”を演出したり、好きなことを発信して仲間づくりをしたり、好きに使っていいんじゃないでしょうか。

フォロワー数が〜、アルゴリズムが〜、みたいに気にすることが多くて少し息苦しい風潮のなかで、ブログほどに自由に好きなことを書ける場はないと思うし、今後ますます求められていくんじゃないかな。

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