公式トップブロガーの新たな可能性を広げた「オバタビ」の挑戦

ファッションジャンルのAmeba公式トップブロガーにして、ユニットブログという新ジャンルでじわじわと人気を博し、Ameba 20th AWARDの「オリジナルジャンル部門」を受賞したオバタビ(のどかさん/えりんさん/chiachiさん)さんが先日、初のファンミーティングと公式トップブロガー懇親会を同日に開催。ジャンルだけでなく、新しい取り組みにもチャレンジするオバタビさんにインタビューしました。

出演:オバタビ(のどかさん/えりんさん/chiachiさん) 取材・文:長野富貴子

  • オバタビ(obatabi)
    Ameba公式トップブロガーのファッションジャンルで活躍するのどかさん、えりんさん、chiachiさんの3人によるユニット。「人生美味しく楽しく美しく」をモットーに、47都道府県全国制覇を目指して地域のおいしいものの記録を綴った旅ブログは、2024年11月に開催したAmeba 20th AWARDにて「オリジナルジャンル部門」を受賞。

ブロガーによるブロガー×企業のためのコミュニケーションの場

――今回、ファンミーティング(オフ会)と公式トップブロガー懇親会の2部構成にした理由を教えてください。


ちあきさん:

もともとは私たちの読者さんに向けたオフ会を考えていたのですが、せっかく会場も借りるしAmebaさんとも何か一緒にできないかな? と考えて公式トップブロガーさん向けの懇親会も加えた2部構成にしました。公式トップブロガーさんに集まってもらうことで、スポンサーをつける意義はより深まると思ったんです。だから、参加者は商品体験ができてスポンサーは商品PRができて、お互いWIN-WINになるような会に設計したんです。


――懇親会では協賛がたくさんついていて驚きました。協賛はどのように募ったのでしょうか?また、それにあたって苦労した点を教えてください。

横一列に並んだ9人の男女の写真
ずらりと並んだスポンサーのみなさん

ちあきさん:

過去にPRのお仕事をしたことがある企業さんにお声がけしているうちに、スポンサーが増えてしまって(笑)。ありがたいことに、みなさん積極的に協力してくださりました。ですから、苦労はなくてとてもスムーズでした。


――オバタビブログと企業さんとの関係性が築かれているのですね。


ちあきさん:

そうかもしれません。普段から企業さんとの付き合い方を大切にしていますから。


私たちは、お仕事としてPRをすることはできますが、それ以外で企業サイドに還元できることはないか、と常に考えていました。例えば、企業のみなさんが一般の方の声を直接聞く機会をつくるのは、なかなかむずかしいと思うんです。だから、今回のファンミーティングや懇親会が参加者と企業さんのコミュニケーションの場になるんじゃないかな〜って。


――企画〜準備〜実施まで、どれくらいの期間でしたか?


のどかさん:

オフ会は2024年のオバタビの目標のひとつだったので、構想自体は年始からずっとありました。会場選定や下見など、ぼちぼち動き始めたのは9月中旬ぐらいかな?


ちあきさん:

それから少し時間が空いて、急ピッチで進めたのは開催の1カ月前くらいでした。その間、Amebaの20周年イベントとかあったし、結構バタバタでした。


――それぞれお仕事やご家庭があるなかで、イベントに向けてどのように役割分担をされ、時間をつくっていたのでしょうか?


のどかさん:

私は主に、オフ会でお渡しするアクスタと会場に設置するパネルの制作を担当しました。その納期が11月中で10月くらいから取り掛かりつつ、個人ブログのお仕事をしつつ、プライベートでもバタバタしつつ……もともと体力がないから途中体調を崩して長引いてしまって、上手に時間をつくってこなしたとは言い難いです。次回への反省点でもあります。

女性と動物のイラストパネル(左)とアクリルスタンドキーホルダー(右)
オバタビオリジナルのパネルとチャームにもなるアクリルスタンド

――それでも乗り切って会を成功させたのは尊敬です!


えりんさん:

交渉はちあきちゃん、制作はのどちゃんにやってもらっていて、私ができることは、オフ会に来てくださった読者さんにお渡しするお土産のお菓子を準備するぐらい。とはいえラッピングも得意ではないから、手書きのタグをつくったりして工夫しました。


――会場で少し拝見しましたが、40個すべて手書きは相当大変だっと思います。


えりんさん:

オバタビブログでも言ってますけど、途中「“あ”ってどうやって書くんだっけ?」ってなりました(笑)。お土産はお菓子だからそんなに前からコツコツ準備もできず、仕事もプライベートも予定を詰め詰めでなかなか時間がつくれず、オフ会が近づいたタイミングで夜な夜なセッティングをしました。私も直前に体調を崩してしまって、体調も含めて管理が甘かったと反省しています。


――免疫力が落ちやすい時期でもありますし……えりんさんもよく乗り切られました。


ちあきさん:

ふたりと同じく私も直前に体調を崩してしまいましたし、本当に時間と体力との戦いでした。私は会社勤めをしているからお昼休みとか、家でも少しの隙間を見つけて会の準備をしていました。でも私たちは3人いますし、分担ができるからお互いカバーし合えた点がすごくよかったです。


――チームワークの賜物ですね。みなさんの力で実現した会では、参加者とオバタビさんとの親睦を深めるだけでなく、参加者と企業さんのコミュニケーションの場としてもしっかり機能していました。


ちあきさん:

ブロガーやインフルエンサーのイベントって、暗黙の了解や制約がなんとなくあって、参加者と企業の方が直接話せる雰囲気ではない場合が割と多くて。せっかく企業の方がいる、ブロガーさんがいるからお互いもっと話したいはずなんです。そういう意味で、制約を取り払ってコミュニケーションの場にできたことは、私たちとしても新しいチャレンジでした。


――私も懇親会を見学しておりましたが、まさに公式トップブロガーさんと協賛社との出会いの場、交流を深める場になっていました。協賛社さんの反応も上々だったのではないでしょうか?


ちあきさん:

はい、みなさん今回の経験がすごく新鮮だったと喜んでくださり、ブロガーさんと直接話すことで気づいたこと、勉強になったことが多かったとおっしゃっていました。私たちが思っていた以上に、ブロガーさんと企業の方が各テーブルですごく盛り上がっていて。


――そうですよね。ブロガーさんと企業さんだけでなく、企業さん同士でも「コラボやりますか!」などお話が弾んでいました。BtoCだけでなくBtoBのコミュニケーションにも役立っていて、本当に意義深い会だと感じました。

懇親会で談笑する女性たちの写真

――懇親会のステージでは、オバタビブログのお財布事情についてもお話しされていました。今回のイベントの収益についてもお聞きしてよろしいでしょうか?

オバタビは「旅」と「食」がメイン。当初はそれにかかる費用も三人が持ち出しで赤字でした。黒字化したのはオバタビブログを始めて1年経つか経たないかのころ。以降は、オバタビにかかる旅の費用も食の費用も収益から出せるようになりました ――懇親会ステージより


ちあきさん:

オバタビを支えてくださっている読者のみなさん、私たちと同じ公式トップブロガーのみなさん、お世話になっている企業のみなさんへの感謝の気持ちで実施した会ですので、利益については一切考えていませんでした。むしろ赤字になってでもみなさんに還元したい思いが強かったです。


のどかさん:

ファンミーティングでは会費をいただきましたが、制作費やお土産のお菓子購入費などを差し引くと実際に赤字でした。


――みなさんそれぞれ公式トップブロガーとして個人ブログでもお仕事をされていますが、ユニットブログではお仕事面で心持ちは違いますか?

トークショーに登壇する3人の女性(オバタビさん)と聴衆者の写真

えりんさん:

個人ブログでもありがたいことにお仕事いただいていて、こちらを運営していくだけでいっぱいいっぱいです。オバタビブログは「3人でおもしろいことをやりたいね」みたいなノリで趣味として始めたので、最初は収益を意識していませんでした。


のどかさん:

オバタビブログは3人で楽しむ部活のような気持ちで運営していますけど、期待されているとなれば、部活じゃなくて仕事として向き合わないといけないなと、今回の経験で痛感しました。とはいえオバタビブログの更新頻度はまだまだなので、うまく仕組み化してみなさんの期待に応えていきたいです。


――両立はとても大変とは知りつつ、オバタビブログの取り組みにはAmebaとしても期待してしまいます。


ちあきさん:

オバタビブログに対する心持ちは2人が言ってくれたとおりですね。お仕事視点ではないのですが、個人ブログとオバタビブログでは読者さんのエンゲージメントの高さがかなり違うと感じています。


――と言いますと?


ちあきさん:

オバタビブログの読者さんは、記事に対するリアクションが圧倒的に多くて濃いんです。これは応えないといけないなと思う一方で、このカテゴリー(ユニットブログ)にチャンスを感じました。だからと言って何としてでも収益化したいわけではなく、オバタビブログを必要としている方がたくさんいるなら、その方たちのためになる何かを続けてやっていけたらな〜と思っています。

推しによるファンのためのコミュニケーションの場

――オバタビさんの読者は「オバンヌ」という愛称で、初のオフ会タイトルも「オバンヌの集い」でした。愛称の由来を教えてください。


のどかさん:

私たちがオバタビを結成して2周年を迎えるタイミングで、読者さんの愛称を決めたいねって話になったんです。そこで、3人でそれぞれ案(①オバシャンヌ ②オバンヌ ③オバーズ)を出し合ってコメントで投票していただいきました。


ちあきさん:

オバタビ史上最多のコメント数でびっくりしたよね(笑)


えりんさん:

最多投票数の「オバンヌ」に決まったのですが、私たちが出した候補以外にもユニークな愛称がたくさん寄せられて、さっきちあきちゃんが言ってたエンゲージメントの高さを実感しました。 


――オバタビさんはブログだけでなく、インスタライブなどでオバンヌのみなさんと交流されています。実際にお会いしていかがでしたか?


えりんさん:

ものすごい熱量にびっくりしました。会場に入ってこられるなり「キャーーー」って言われて戸惑いました。私たち3人とも一般人なのに(笑)。なかには泣き出す方までいらっしゃって、みなさん、私たちが想像する何倍も楽しみにしてくださっていたことがすごく嬉しかったです。同時に、今後もちゃんと活動していかないとなって気持ちにもなりました。


――本当にアイドルのファンみたいですね!


えりんさん:

お一人おひとりがすごく熱い想いを伝えてくださって、インスタライブとは全然違う感覚でした。そういう気持ちを直接受け取る機会は初めてだったので、すごくありがたくて幸せでした。


のどかさん:

オバンヌのみなさん、ほぼお一人でこられていたんですけど、すごくハードルが高いことだと思うんです。それを乗り越えてきてくださったことに感動しました。しかも、初対面なのにオバンヌ同士で和気あいあいとしてて、ずっと前から友だち同士のような雰囲気で打ち解けあっていた様子にもびっくりしました。


ちあきさん:

私も人生で「キャーーー」って言われることはないと思っていたので、衝撃でした。「本物だーー」とか「実在するんですね」とか、みなさんの熱量には驚きましたけど、オバンヌのみなさんは想像以上にレベルが高くて安心しました。


のどちゃんも言ってましたが、お一人でこられてもコミュニケーション力が高いから打ち解けるのも早かったようです。オフ会のあと、オバンヌ同士でお茶して帰りましたってブログに書いてくださった方もいて、私たちとだけでなく、オバンヌ同士がリアルで知り合えてコミュニケーションの幅を広げる場を提供できて、本当によかったと思います。

3人の女性(オバタビさん)と彼女たちを取り囲むファンとの集合写真


オバタビさんへのインタビューを通じて、ありのままを発信しながら、好き・得意を収益につなげるだけでなく、ブロガー同士、ファン同士、そして企業との絆を深めていく場としてのAmebaの役割を実感しました。オバタビさんをはじめとする自立したブロガーさんの活躍からますます目が離せないですね。

  • 出演オバタビ(のどかさん/えりんさん/chiachiさん)
  • 取材・文長野富貴子

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