少数精鋭のPM組織が今後も走り続けるための取り組み

著者:木本 亮司 撮影:彦坂 真一

  • 木本 亮司
    サーバーサイドエンジニアとして2011年新卒で入社。現在はAmebaLIFE事業本部、開発局でプロダクトマネージャーをしている。新規や既存のプロダクトの開発・運用に従事しながら、技術者リーダーと共に開発組織のマネジメントも担当している。

背景

20周年を迎えたAmebaには大小問わず様々プロダクトが存在しており、現在Amebaブログでは5人のプロダクトマネージャーでプロダクトの運用をしています。


Amebaブログのプロダクトマネージャーは、プロダクト開発における上流工程の課題定義から始め、企画・開発から効果検証・振り返りなどの全プロセスに関与します。


今期からは以下の2点をプロダクトマネージャーのミッションとし、日々の業務を行っています。


  • プロダクト開発の効率や生産性を向上させ、目標達成に向けてチームや個人の働きを最適化する
  • PMを職種として確立し、デザイナー・エンジニアと同様に職種内でスキルの伝承・育成・採用ができるようにする


今回の記事では、このミッションを実現するための行ってきた取り組みについてご紹介します。

プロジェクトマネジメント(PjM)をメインミッションにしない

元々のプロダクトマネジャーの役割としては、プロジェクトマネジメント(PjM)の割合が大きく、事業戦略を踏まえ目標に向かってプロダクト開発をする役割は少ないという背景がありました。


そこで、PjM業務をプロダクトマネージャーの主務としないと明確に決め、業務フローをツールを使用して仕組み化/自動化したり、他の職種と協力して業務を分散したりすることで、より上流の工程にリソースを割くように取り組んでいます。

インタビューに答える木本

プロジェクトマネジメントにおけるプロセス標準を可視化

プロダクト開発の手法が個人や組織に依存していると、中長期にわたって効率的なプロダクト開発を継続して行うことはできません。


まずは、プロダクト開発における各フェーズで求められるプロセス標準の可視化を行い、プロダクトマネジャー同士で業務内容の認識合わせを行いました。


次に、洗い出した業務に対してプロダクトマネジャー全員で自身の成熟度のスコア付けを行い、メンバー同士での強み弱みの把握を行いました。今後も定期的にスコアリングを行うことで、自身のスキル成長を把握できるのではないかと考えております。


成熟度のスコア
実際に成熟度のスコア付けに使用しているスプレッドシート

また、関わるプロジェクトによってはプロダクトマネジャーに求められる業務が流動的であることも多いため、プロジェクトメンバーや自身の評価者と期待値をすり合わせるためにもプロセス標準を使用しています。

機能仕様に対してのカバレッジあげ

Amebaは20年という長期間にわたりプロダクトを運用してきたため、数多くの機能が存在しています。 (現在 Ameba20周年記念サイト が絶賛公開中です。是非ご覧ください)


プロダクトを長期間運用していると、運用メンバーの入れ替わりで知識豊富なメンバーが居なくなってしまったり、ドキュメントのメンテンスが後回しにされることでドキュメントが陳腐化してしまったりすることがよくあります。


Amebaブログのプロダクトマネージャーは、お問い合わせ対応や障害時の復旧対応にも関与するため、日々の運用業務にリソースを割くと、前述したミッションに充てられるリソースが減少してしまいます。


今回は、プロダクトマネージャーや技術者が運用業務に必要な情報に自らたどり着けることを目的に、すでに存在するドキュメントの再整備や、ドキュメントが不足している部分については有識者がリーダーとなり新たにドキュメントを作成する取り組みを行いました。


結果的には、既存のドキュメントを再利用することで短期間・低コストでドキュメントを集約でき、Amebaとしての機能一覧の可視化と機能仕様のカバレッジを向上させることができました。


新たに採用したプロダクトマネージャーにとっても、整備されたドキュメントは業務で成果を出すための手助けとなるでしょう。

まとめ

今回は、少数精鋭のPM組織が今後も走り続けるための取り組みと題して、Amebaブログのプロダクトマネジャーとして実際に行っている取り組みを紹介させていただきました。


まだまだ改善していきたい課題は山積みですが、プロダクトマネージメントの重要性が認識されている昨今、Amebaブログとして強いプロダクトマネジャー組織を作るために尽力していきたいと考えております。

最後に

Ameba LIFEは「つくる、つむぐ、つづく、」をビジョンとして「人と情報をつむぎ、暮らしが豊かに育ちつづけるための機会をつくる」をミッションとし、これからも人々の暮らしを豊かにするサービスを提供し続けていきます。


このようなビジョンやミッションに共感をしていただけるプロダクトマネージャー(PdM)の方を募集しております。今回の記事でサイバーエージェントに興味を持った方は以下のURLよりエントリーをお待ちしております!

椅子に座る木本
  • 著者木本 亮司
  • 撮影彦坂 真一

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